足利市で住宅を購入する方必見!【2022年の住宅ローン控除は改悪か?!】vol.2 



「住宅ローン控除について」ですが、控除税率が1%から0.7%に引き下げられることが、2021年12月の税制改正大綱にて決定しました

以前のブログでも「1%未満の金利でローンを組んでいる人が多いのに、ローン残高の1%を控除する仕組みっておかしいでしょ?」ということが改正するポイントだと紹介させて頂きました。

「「1%」の部分が1%を上限に、「1%またはローン金利のどちらか低いパーセント」などとなるかもしれません。」と弊社では予測しましたが、見事に外れてしまいましたね。。。

 

以前紹介したブログは下記からご覧いただけます。

【2022年の住宅ローン控除は改悪か?!】~これから足利市で住宅を購入する方へ~

 

足利市内における多くの住宅購入者にとって今回の改正ポイントは、還付される税金の額が何十万円と差が出るラインとなるため、詳しく把握しておく必要があります。

ここでは、住宅ローン減税の改正点や改正理由、いつから適用されるのかを詳しく解説していきます。

 

 

 

 

 

| 住宅ローン控除の対象期間 


 

消費税の8%から10%への引き上げに伴い2019年10月1日以降は、住宅ローン減税の適用期間が10年から13年に一時的に延長されています。

当時は、2019年10月1日から2020年末までに購入した住宅に入居した人が対象でした。

その後の新型コロナウィルスの世界的な流行により、2021年末までに入居した人が対象と変更され、さらに2022年末までに再延長されました。

そして今回の改正が決定した2021年12月には、2025年末までに入居した人が対象と変更されたのです。

 

 

 

| 住宅ローン減税の改正ポイント 


住宅ローン減税制度が2021年12月の税制改正大綱により、2025年まで延長されることが決まりました。

ここでは、今回の改正ポイントについて見ていきましょう。

改正でなにが変わる?控除額が減るって本当? 

住宅ローン減税の適用期間を2021年末までの入居条件であったのを2025年末までの入居とし、4年の延長を決定しました。

適用期間については原則10年でしたが、長期認定優良住宅や一定の省エネ性能を備えた住宅以外の新築住宅は、2023年末までの入居で13年、2025年末までの入居で10年になります

改正前は長期認定優良住宅とそれ以外の住宅のくくりでしたが、今回の改正で省エネ住宅とZEH(ネットゼロエネルギーハウス)が追加され、控除期間も優遇されています。

また、2023年末までに建築確認を受ける住宅であれば、40㎡以上50㎡未満の床面積であっても適用対象となりますが、合計所得金額1000万円以下という制限がついています。

控除率は1%から0.7%へ引き下げられ、年末ローン残高の上限も4000万円から2023年末入居までは3000万円、2025年末入居までは2000万円へと引き下げられます。

バリアフリーなどを備えた長期優良住宅の年末ローン残高の上限は、2023年末入居までは5000万円、2025年末入居までは4500万円となり、ZEHと一定の省エネ性能を備えた住宅の年末ローン残高の上限は、性能に応じて2023年末入居までは4000万~4500万円、2025年末入居までは3000万~3500万円となります。

国土交通省によると、令和になってから新築された建物の80%以上が国の省エネ基準に達していることから、住宅ローン減税の改正が適用される2022年4月以降も以前と同じくらいかそれ以上の限度額が実質的に適用されるのではないかと予想できます。

改正適用はいつから?すでにローンを組んでいる場合は?

住宅ローン減税の改正が適用されるのは、2022年4月1日からです。

すでに足利市内で従来の住宅ローン減税が適用されている現在居住している家については、適用時の制度が期間の最後まで続くため、改正における影響はないと言えます。

今までも何回も制度が改正されてきましたが、遡って改正内容が適用されたことはありません。

よって、控除率1%13年の適用を受けた人は、住宅ローン減税の改正が適用される2022年4月1日以降も適用時から13年間1%の控除が期間満了受けられるのです。

 

 

 

|住宅ローン減税制度はなぜ改正されるの? 


2021年度の税制改正では新型コロナウィルス蔓延による住宅需要の低下を懸念しての延長でしたが、今回の改正もまだまだ続く新型コロナウィルスによる経済情勢を踏まえての措置だと言えるでしょう。

高所得者優遇を防ぐため 

ただ、今回は期間の延長だけでなく控除額の縮小が大きなポイントです。

現行の「控除率1%、適用期間10年」では控除を最大限利用できる高所得者層が有利であったため、「控除率0.7%、適用期間13年」とすることでトータルの減税額が増える可能性がある中低所得者層が恩恵を受けるように改正されたのです。

逆ザヤ解消のため 

控除額が支払い利息額を上回る「逆ザヤ」を防ぐため、年末ローン残高の限度額を4000万円から3000万円に引き下げました。

これは以前のブログでも紹介しましたので、詳しい説明は省きますが、例えば、年末ローン残高が4000万円だとしたら1%の40万円が控除されますが、0.4%の金利で借りていれば16万円の利払いをしているので、実質24万円増益が出ていることになります。

現金一括で購入する人よりも住宅ローンを組む人の方がお得となるため、会計検査院から不要なローンにつながっているとの指摘があったのです。

このように、改正ポイントは所得が高くて信用度が高く低金利でローンを組める人ほど減税の恩恵を受けられる仕組みを是正するためだと言えるでしょう。

 

 

 

| 住宅ローン減税が改正されたら損するの? 


住宅ローン減税改正後に住宅を購入するのは還付が半減して損をする!と、これから足利市の住宅購入に不安を抱いている人もいるでしょう。

しかし、本当に損ばかりなのでしょうか?

あくまで減るのは「最大控除額」 

例として年末ローン残高4000万円で控除率1%の場合、40万円控除されますが、これは最大控除額であってすべての人が40万円控除されるわけではないのです。

つまり、減税を申請するそれぞれの人によって、所得税や住民税の金額が異なるからです。

所得が少ない人ほど所得税や住民税も少ないので、最大40万円を控除できないことになるということ。

所得税から控除しきれなかった分を住民税から控除するのですが、両方の合計額よりも控除額が大きい金額になることができないということです。

今まで対象外だった世帯はお得 

住宅ローン減税の改正により対象となる世帯は、適用されるだけでお得となります。

●単身世帯や少人数世帯

改正前は床面積50㎡以上が住宅ローン減税を受けるためには必要でしたが、2023年末までに入居し所得金額が1000万円以下であれば、床面積が40㎡以上50㎡以下でも適用対象と緩和されたため、今まで適用されなかった単身世帯や少人数世帯も対象になる可能性が広がりました。

●2021年末に入居や購入契約が間に合わなかった世帯

新型コロナウィルスにより新居に入居するのが遅くなってしまった世帯や、購入契約が間に合わなかった世帯は、住宅ローン減税適用期間が延長されたことにより控除率云々よりも減税の恩恵が受けられるだけでもお得になりますよね。

実質変わらない? 

先述した通り、住宅ローン残高上限金額も引き下げられましたが、長期認定優良住宅や省エネ住宅の場合は限度額にほとんど変化がないため、国の省エネ基準に適合している新築物件の場合は、さほど影響を受けないかもしれません。

 

 

| 改正前に家を買うなら建売もおすすめ! 


住宅ローン減税制度の年間最大控除額は、改正前は4000万円×1%=40万円、改正後は3000万円×0.7%=21万円となります。

あくまで最大控除額であることは前提ですが、約半分の控除額に引き下げられる計算になります。

もちろん、借入金額や返済年数、金利、物件価格、年収、扶養家族の人数などによって控除額は変わります。

人によっては大きな影響がない場合もあるので、事前に諸々の条件を考慮してシミュレーションをしてみましょう。

どうしても改正前の恩恵を受けたい人や住宅ローン減税の改正が適用される2022年4月までに住宅を購入したい人は、建売住宅も検討してみてはいかがでしょうか。

 

足利市内の建売住宅一覧は、下記からご覧いただけます。

建売住宅一覧,ハウススタジオ株式会社 (house-studio.co.jp)

 

 

| まとめ 


 

「逆ザヤ」是正のため、控除率が0.7%に引き下げられた住宅ローン控除。

しかし、2021年12月にはauじぶん銀行が変動金利0.289%に引き下げ、過去最低値を更新しました。(足利市内の地方銀行では0.6~0.7%程度。)

他行も変動金利0.3%、0.4%で住宅ローンを融資している今、控除率が0.7%になってもなお逆ざや現象の解消とはいきません。

2022年度税制改正大綱では、2025年末までのそれぞれの住宅の借入限度額および控除率も発表されおり、2024年以降はさらなる縮小となることが明らかになりました。

控除率0.7%は2025年まで据え置かれるものの、一定の省エネ基準を満たす住宅の借入限度額は引き下がり、一般住宅については住宅ローン控除の適用外に。

つまり、省エネ性能が認められない住宅の控除額は、2024年以降ゼロとなります。

なお、消費税が課税されない中古住宅は、2025年末まで減税規模は変わりません。

不動産流通に大きくかかわる税制。今後の税制改正の動きに目が離せません。

 

最後までお読みいただき、有難うございました。

少しでも参考になれば幸いです。