【足利市内でも実は多い?!】「擁壁」のある家購入時の注意点!



 

みなさんは、擁壁(ようへき)という言葉を聞いたことがありますか?

聞いたことはあっても、じつはよく知らないという人も多いのではないでしょうか。

「擁壁」は、土地を購入して新築をする際にも、中古物件を購入する際にも、どちらの場合も知っておきたいキーワードのひとつです。

場合によっては、設置や修繕をするのに数百万円もかかってしまうこともあります。

意外と足利市内でも「擁壁」を使った中古住宅は多く、売却のご相談を頂く事も非常に多いです。

今回は、そもそも擁壁とは何か、どんな場合に擁壁が必要なのかをご説明します。

 

 

| 擁壁とは? 


「擁壁」とは、道路との高低差や隣地との高低差があり、崖の側面が崩れ落ちるのを防ぐための人工的に作られた構築物になります。

生活しているうえで何気なしに皆さんご覧になっていると思います。

特に注意しないといけない「擁壁」は、1メートル以上の盛土や盛土・切土に関係なく高さ2メートル以上の場合です。

宅地造成等規制法で「擁壁」の素材の基準ですが、「鉄筋コンクリート」「無筋コンクリート」「間知(けんち)石」等で設置することが義務付けられています。

宅地造成等規制法以外でも各自治体の条例等により異なる場合もありますので、自治体のホームページ等でご確認ください。

 

 

|既存の「擁壁」がある物件の注意点 


中古戸建や土地を購入する際に、その物件が高低差のある物件だと必ず既存擁壁の状態を確認する必要あがあります。

次のポイントを押さえ、少しでも危険な状態が見つかれば、購入を断念するか、「擁壁」を作り変える検討をしなければなりません。

 

水抜き穴が適切にあるかどうか 

宅地造成等規制法によって定めれられている技術的な基準で、「水抜き穴」があります。

「水抜き穴」は、壁面の面積3平方メートル以内に少なくとも一つ、内径が7.5センチメートル以上の穴の設置が義務付けられています。

この「水抜き穴」がなければ、地中の水分が多くなり、地盤が軟弱化して、建物の重みで擁壁を外側へ倒そうとする圧力が高まったりします。

また、積まれた石やブロックの隙間から水が染み出し、劣化して強度が低下する恐れがあります。

「水抜き穴」から流れ出る水にも注意が必要で、その水が土交じりの水だと地中の土が流れ出ている可能性があり、地中の土が減り、建物が傾く可能性があります。

 

 

亀裂(クラック)があるかどうか 

亀裂(クラック)は危険なシグナルです。

経年劣化や地震等により、鉄筋コンクリート等に亀裂が入り、強度的に問題のある「擁壁」があります。

鉄筋コンクリートでは、全ての亀裂(クラック)が危ないわけではないですが、一般的な基準として幅が0.3㎜以下であれば問題はないとされています。

0.3㎜以上の亀裂(クラック)が見つかれば、専門業者に確認してもらうほうがよいでしょう。

 

 

そもそも「擁壁」として認めれられていない素材 

昔の建築物では当たり前のように使用していた素材や積み方が、擁壁としての強度が少なく今では違反・既存不適格になる場合があります。

例) 「玉石擁壁」「ブロック」「2段擁壁」

これらはすべて今では違反・既存不適格になります。

そもそも「ブロック」は塀を構築するときに使用するもので、「擁壁」として使用してはいけません。

 

 

 

 

|安全かどうかの確認はどうするのか? 


検討している物件の「擁壁」が安全かどうかは、上記のようなポイントを押さえつつまず見た目で判断。

さらに、宅地造成等規制法の区域内で盛土1メートル・切土2メートル・盛土切土2メートル以上であれば、許可が下りているか?

また、宅地造成等規制法の区域外で、盛土、切土関係なく2メートルを超える擁壁であれば、建築基準法の確認申請が出されているかを役所にて調べてみましょう。

足利市内の場合、昭和に建築されている「擁壁」がある物件は、役所で調べても許可が出された記録がない物件が多い傾向があります。

重要なのは、どのような審査や検査を経て作られたかを確認することです。

 

 

| 擁壁工事のポイントと費用について 


擁壁工事は、擁壁のある立地や地盤によって工事内容やコストが大きく変わります。

ここでは、擁壁工事はどのように立地の影響を受けるのか、またコストの目安などを紹介します。

 

擁壁の種類や面積 

擁壁の素材や構造にはいくつかの種類があり、それによって費用は異なってきます。

見た目の美しい装飾のついたブロックを使えば、もちろん費用は高くなるでしょう。

一般的に、費用を考えてコンクリート式が多く採用されています。

さらに、壁の面積は最も大事なポイントです。

擁壁の面積が大きければ、比例して費用も高くなります。

どのくらいの大きさの擁壁が必要なのかは、業者に見てもらわなければ判断できません。

 

 

住んでいる環境(立地と地盤) 

立地は、擁壁工事に大きく影響します。

足利市内でも多い環境で例えると、山の斜面に面している、家の側に高速道路や川や用水路がある、などといった土砂の流入が想定される場合は、強固な擁壁が必要なのでその分費用も高くなります。

さらに擁壁工事は土砂を防ぐためだけでなく地盤の維持も兼ねているので、地盤が弱いと盛土の補強などが必要になり、この場合も余計に費用がかかります。

 

 

擁壁工事の費用の目安 

擁壁の建設は、地盤や立地に影響を受けるため、単純に「このくらいの大きさであればこのくらいの費用がかかる」と試算することはできません。

擁壁工事の費用は、専門業者に現場を見てもらって見積もってもらう必要があります。

見積もってもらう場合は、必ず複数の建設会社に依頼しましょう。

だいたいの費用の目安を提示している会社もあり、提示された金額によると1平方メートル当たり3〜5万円くらいです。

この数字は、あくまでも目安ですので注意してください。

| まとめ 


不動産購入は人生で何度もある経験ではありませんので、擁壁についてわからないことがあって当然です。

購入を検討されている物件で「擁壁」がある場合は、上記ようなポイントを押さえ注意する必要があります。

注文住宅を検討されている方で、既存の擁壁の上に建物を建てるだけと思っていると、「擁壁」作り変えないといけないなど、思わぬ事態に発展する場合があります。

建築を依頼するハウスメーカーや工務店の既存の「擁壁」に対する扱い方がそれぞれ変わってきますので、検討している土地の「擁壁」に関しては、建築士等の専門家のアドバイスを受けたほうがよいでしょう。