【足利市で土地を探すなら知っておきたい】地盤改良工事のこと



家を建てるときの予算を考える際、忘れがちなのが地盤改良をするための費用です。

では地盤改良にはいくら必要なのでしょうか。

そもそも地盤改良はどうして必要? どんな工事をするの?などなど、お客様から質問される事がありますので、今回は地盤改良についてご説明します。

 

 

 

| 地盤改良はどんな時に必要か?? 


足利市では過去に台風19号や、山火事など多くの災害がありました。

自然災害に遭遇する可能性を完全に排除することはできませんが、

家を建ててからのリスクはできるだけ低く抑えておきたいものです。

そこで知っておきたいのが、土地の地盤強度。

家を建てる土地が軟弱地盤だった場合、土地の購入費用のほかに土地の地盤改良費用が必要になります。

足利市でどんなに耐震性能の高い家を建てたとしても、それを支える地盤が弱ければ、その上に建つ家が揺れたり歪んだり、液状化してしまうと沈み込んでしまいます。

そのため家を建てる前に地盤の調査を行い、必要に応じて改良を行うことが必要です。

地盤改良が必要かどうか、どんな改良が必要かを見極めるためには、地盤の強度を調べる地盤調査が必要です。

地質調査は法律で義務化されているわけではありませんが、住宅瑕疵担保履行法が施行されてからは、施工会社が瑕疵担保保険(※)の申し込みに必要になったため、基本的に家を建てる前にはまず地盤調査が行われます」

※住宅瑕疵担保履行法によって引き渡し後10年以内に何らかの瑕疵が認められた場合、建物を建てた事業者が修理費等を負うことが義務付けられています。

瑕疵担保保険は、その際の費用に備えるための保険で、事業者はこの瑕疵担保保険に加入するか、保証金を供託して資金を確保することが義務付けられています。

 

|地盤調査の種類と内容 


では地盤調査にはどんな方法があるのでしょうか。

 

スウェーデン式サウンディング試験

一戸建てであればほとんど『スウェーデン式サウンディング試験』が行われます。

こちらは足利市内の一般住宅で最も多く採用されている調査方法です。

住宅のプランが出来上がったら、建物の四隅と中央の計5カ所の強度を調査する方法。

具体的には、先端がスクリュー状になっている鉄の棒を地面に立てます。

その棒の上におもりを少しずつ載せながら地面にねじ込み、25cm貫入する重さを記録します。

100kg載せても貫入しなかったら棒に備わっているハンドルを回転させ、やはり25cm貫入させるのに要した回転数を記録。

こうして得られた重りの重量や回転数から地盤の強度(N値)を算出します。

N値は数字が大きいほど強度があることを示します。

一般的な一戸建てであれば少なくともN値が3以上、できればN値5以上が良いとされています。

調査費用は5万円ほどです。

 

 

ボーリング調査

なお3~4階建てなど建物の重量が重いため、もう少し詳しく地盤を調査したいときは、分譲マンションの開発などで行うボーリング調査があります。

これは地盤の強度を地質から調べる方法で、支持層と呼ばれる強固な地層に達するまでボーリング(くりぬくこと)しながらN値を測り、同時に地層のサンプリングを取ることでどの深さにどんな土の層があるか調べます。

これを行うと地盤の強度のほかに、地下の水が流れる層の位置や、地盤が横にどれだけ動くかなどがわかります。

費用は調査する深さやボーリングする箇所数に比例しますが、一般的な住宅の場合25万円~35万円といったところです。

 

 

|地盤改良工事の種類と内容 


では地盤調査の結果、地盤改良が必要になった場合、具体的にどんな方法で地盤の強度を高めるのでしょうか。

方法は主に(1)表層改良工法(2)柱状改良工法(3)鋼管杭工法の3つがあります。

 

(1)表層改良工法
深さ2mほど土を掘りながら固化材を入れて、土と強固材を混ぜ合わせることで地盤を強固にする方法です。

床面積20坪くらいの場合で費用は約50万円です。

 

(2)柱状改良工法
(1)の表層改良工法で強度を出すのが難しい地盤の場合、簡単にいうとコンクリートの柱を何本も注入して地盤を強固にします。

家を建てる敷地に碁盤の目のように規則正しく柱を注入していきます。

一戸建てはもちろん、自重の重いビルやマンションなどで多く用いられる工法です。

安定した支持層まで打ち込む方法もありますが、一戸建ての場合はそこまで打たず、4mほどで済ませる方法があります。

支持層まで打たなくても、地震の際に数十本の柱と土が摩擦を起こすことで、柱の注入された土の部分が一体化し、家の揺れを抑えることができます。

床面積30坪くらいの場合で、費用の目安は約100万円程。

費用は注入する深さに比例します。

例えば同じ面積でも、重量のある5階建てのため支持層のある40mの深さまで打ち込むと1000万円を超えます。

 

(3)鋼管杭工法
考え方は(2)柱状改良工法と同じ要領で、コンクリートの柱の代わりに鋼管を使用します。

費用も(2)柱状改良工法とほぼ同じです。

 

 

| 地盤改良が不要な土地を見つけるには? 


 

このように軟弱な地盤であるほど地盤改良の工事費用がかかります。

そうなるとやはり「地盤改良が不要な土地」を探したくなりますが、どうやって調べればよいのでしょうか。

防災対策などを目的にハザードマップで液状化のリスクを公表していたり、土地の調査結果が公表されている地域もありますから、そうした資料がないか探してみるのも1つの方法です。

また周辺に暮らしている人に、以前の土地の状態や現在暮らしている家で不具合がないかなどを聞く方法もあります。

ただし、土地の強度は100m離れるともう変わっていることがあります。

そのため多くの場合、地盤調査をしてみなければわからないのです。

といっても他人の土地を勝手に地盤調査するわけにはいきません。

つまり、土地を買ってから地盤調査をしてみて、ようやく地盤の状態がわかります。

さらに同じ敷地内でも、地盤の強度が違うことがあります。

例えば擁壁(ようへき)をする際、その周囲を掘り返してコンクリートの擁壁を備えてから土を埋め戻すことがありますが、当然埋め戻した部分は強度が不足します。

(※擁壁についてまとめてあります。合わせてお読みください)

【足利市内でも実は多い?!】「擁壁」のある家購入時の注意点! | ハウススタジオ株式会社 (house-studio.co.jp)

だからといってその部分だけを地盤改良しても意味がありません。

住宅の建つ土地の強度にバラツキがあっては地震で揺れた際に揺れ方が違うため、建物を歪ませることに繋がるからです。

そのため一部分だけではなく、全体を均一の強度にするために地盤改良工事を行う必要があります。

このように、地盤の強い土地をあらかじめ見つけることは難しいのが現状です。

土地を買って家を建てる場合は地盤改良のための工事費をあらかじめ用意しておくようにしましょう。

 

 

| まとめ 


これまで、地盤調査がなぜ必要か、地盤調査の方法にはどんなものがあるか、地盤改良の方法にはどんなものがあるか、地盤調査の費用はどれくらいかかるのかについてお話してきました。

住宅を建てる前に、地盤調査をして、必要なら地盤改良をするのは長く住宅を持たすうえで絶対に必要なことです。

地盤調査、地盤改良の費用は絶対に必要な費用だということを覚えておいてください。